カルシウムが血圧を下げる「こまつな」

カルシウムならほうれん草よりも多い

代表的な緑黄色野菜として、ほうれんそうと並び称されるこまつな。ビタミンのバリエーションや鉄分の含有量では、ほうれんそうに劣るものの、カルシウムはほうれんそうの約3倍も含まれ、こまつなのほうが優れています。
カルシウムは食塩に含まれるナトリウムの働きを打ち消す作用をもっています。そのため、カルシウムを豊富に摂取していると、余分なナトリウムが体外に排泄され、血圧の上昇を防ぐことができます。また、カルシウムには神経の興奮をやわらげる働きもあるので、神経を安74足させて血圧の上昇を抑えるのに役立ちます。

日本人は不足しているカルシウム

高血圧症の人のなかには、カルシウムの代謝がうまく機能せず、必要量を摂取しても体外に排泄されやすいタイプの人が多いので、つとめて摂取することが望まれます。また、カルシウムはリン酸塩を多くとると吸収されにくくなるという性質をもっています。インスタント食品や清涼飲料水など、世間に出回っている加工食品にはリン酸塩が含まれている物も多いので、高血圧を予防するためにも、すすんでカルシウムをとるようにしたいものです。
ちなみに、カルシウムの吸収をよくするには、ビタミンDを一緒に摂取するのがおすすめ。ビタミンDが豊富なしいたけと妙めたり、ちりめんじゃことおひたしにしてもよいでしょう。

油と一緒にカロテンを摂取

こまつなには、ほうれんそうに匹敵するほどのβカロテン、ビタミンCも含まれます。こまつなはほうれんそうに比べるとあくが少なく、ゆがくことなくそのまま妙めたり、汁物の具として用いることができます。下ゆでせずに使えるので、ビタミンCの損失も少なくて済みます。また、こまつなにはナトリウムを排泄するカリウム、余分なコレステロールを排泄する葉緑素も豊富。ほうれんそうと交代で、積極的に食卓に登場させましょう。