良質なたんぱく質と不飽和脂肪酸が豊富「さんま」

良質なたんばく質・不飽和脂肪酸

余計な手間をかけずとも、シンプルな塩焼きだけで十分に美味を堪能できるさんまは、牛肉や豚肉にも匹敵する良質なたんばく質に富んだ魚。しかも、不飽和脂肪酸のDHAやIPAも豊富に含まれており、高血圧の改善に大変おすすめです。

血栓の予防にEPA・DHA

旬は秋ですが、冷凍技術の向上によって、現在では1年中おいしいさんまを食べることができます。「安い、うまい、体によい」と三拍子そろったさんまを、どんどん食卓に取り入れたいものです。

おいしくて健康にいい

さんまを焼くと、じゅうじゅうとおいしそうな脂がしたたり落ちますが、これこそが、さんまのもたらす有効成分のもと。青魚に多く含まれる不飽和脂肪酸DHAとIPAです。DHAには、コレステロールを減らす働きがあるほか、血小板で作られるトロンボキサンA2という物質の生成を抑える働きがあります。トロンボキサンA2は、血小板を凝集させて血栓の生成を促進させ、血圧の上昇を招いてしまいます。DHAを積極的に摂取することは、血栓を抑えて高血圧を予防すことにつながるわけです。
一方、IPAは血小板の凝集を抑えたり血栓を溶かす作用があるほか、血管を広げて血流をスムーズにし、血圧の上昇を抑える働きもあります。このように、不飽和脂肪酸は動脈硬化や高血圧の予防に大変有効です。

ビタミンD・Eの効果

さんまには、ビタミン類も豊富に含まれています。なかでも多く含まれるのがビタミンDとEです。ビタミンDは、カルシウムの吸収を効率よくさせる栄養素。高血圧を改善するには、塩分を排泄して血圧を下げてくれるカルシウムは必要不可欠なので、ビタミンDを十分にとって、カルシウムをどんどん補いたいものです。また、ビタミンEはビタミンCと並ぶ抗酸化作用の強い「若返りのビタミン」。
有害な活性酸素から細胞膜を守り、血管の動脈硬化を抑えて高血圧を改善してくれます。