優秀な抗酸化力をもつDHA・IPAが凝縮「まぐろ」

効果大のDHAがたっぷり

日本は世界でも有数のまぐろ消費国ですが、これは高血圧の予防には大変好ましいこと。なぜなら、まぐろには、動脈硬化を抑えて血圧の上昇を防ぐ働きをするDHAがたっぷりと含まれているからです。DHA は、おもに背の青い魚に含まれる不飽和脂肪酸の一種で、LDLコレステロールを減らしてHDLコレステロールを増やす働きに優れています。コレステロール値を正常にコントロールして、血管が傷ついてボロボロになるのを防いでくれるDHAは、血流をスムーズにして高血圧を改善するのに役立つのです。また、DHAは神経機能に働きかけて、脳の活動を活性化させる効果もあるといわれます。血管も脳も丈夫にしてくれるDHAは、食生活に積極的に取り入れるべき注目の栄養素です。

血栓を防ぐIPAも

一方、まぐろにはDHA と並んで、IPAも豊富に含まれています。lPAは、DHA同様、青魚に含まれる不飽和脂肪酸ですが、こちらには血小板の凝集を抑えて血栓をできにくくするという働きがあります。これは、IPAに、血小板の凝集を促す酵素(トロンボキサン)を抑える働きがあるため。血栓ができるのを予防することは、脳梗塞や心筋梗塞といった、高血圧による合併症を予防することにつながります。
DHA、IPAともにトップクラスの含有量を誇るまぐろは、高血圧とその合併症の進行に歯止めをかけてくれる、大変心強い食品です。

タウリン、カリウムも含まれる

DHAやIPAは、おもに腹側(とろ) に多く含まれていますが、背側(赤身) にも有効成分が含まれています。たとえば、自律神経に働きかけて、血圧の上昇を抑える効果をもたらすタウリン、余分な食塩の排泄に役立つカリウム、造血作用に優れ健康な血液を作り出してくれる鉄分などなど。とろばかりでなく、赤身も十分に取り入れていただきたいものです。