有効成分たっぷりのほうれんそう
「緑黄色野菜の王様」の異名をとるにふさわしく、ほうれんそうにはさまざまな栄養分が含まれています。たとえば、抗酸化ビタミンの御三家ともいえるβ-カロテン、ビタミンC 、ビタミンE。β-カロテンは、抗酸化物質であるカロテノイドの一種で、LDLコレステロールの酸化を抑えて、コレステロール値を低下させる働きがあります。また、ビタミンEは脂溶性で、細胞膜中で過酸化脂質の生成を防いで、血管の老化を防いでくれます。これにより血圧が下がり安定するのです。
そしてビタミンC。これは水溶性で、血液中で活性酸素を取り除き、血液を76サラサラにします。そればかりでなく、ストレスに対処するホルモンの材料となつて、高血圧の原因となるストレスと戦ってくれます。
高血圧に有効なミネラルも
抗酸化ビタミンが勢ぞろいしていることに加えて、ほうれんそうには高血圧に効果的なミネラルも豊富です。なかでも豊富なのが鉄分です。鉄分は、血液に溶け込んで酸素を運搬する重要な役割を果たす成分。不足すれば、疲労・倦怠や貧血などを起こします。また、鉄分の不足によって造血作用が滞ると、新鮮なサラサラ血液が不足して血液がスムーズに流れなくなります。鉄分をたっぷりとることは、血液を新しくして、血圧を下げることにもつながるのです。また、ほうれんそうにはカリウムも豊富に含まれています。カリウムは余分なナトリウムを排泄して、血圧の上昇を抑えてくれます。
さまざまな微量栄養素も
このほか、ほうれんそうにはLD+コレステロールの排泄に有効な葉緑素、血小板の凝集を抑えて血栓を予防するピラジン、抗酸化作用をもつルテインなども含まれています。含まれる量はわずかですが、いずれの成分も、血液をきれいにしたり、血管を丈夫にして動脈硬化を予防するのに大変有効です。おひたしや汁物、妙め物の具として、積極的に食べるようにしましょう。