カリウム豊富で熱に強いビタミンC「じゃがいも」

ビタミンCやカリウム豊富

黄色っぼくてゴツゴツとしたじゃがいも。その主成分はでんぷんで、「太る食べ物」というイメージが強いかもしれませんが、エネルギーは100g(中くらい程度の大きさ) 当たり76kcalとさほど高くありません。むしろ、ビタミンCやカリウムなどが豊富で、生活習慣病の食事療法に積極的に取り入れられています。ビタミンCは、摂取後2~3時間で損なわれてしまううえ、高齢になるほど生理的に不足しがちになる栄養素。ビタミンC が不足すると血管や神経の働きがにぶって、認知(痴呆)症などの病気も引き起こします。さまざまな種類の野菜から、積極的に摂取するよう心がけましょう。

加熱に強いじゃがいものビタミンC

ビタミンCは高血圧の予防に欠かせない、大変重要な栄養素でもあります。というのも、ビタミンCは抗ストレスホルモンを作り出すことによって血圧の上昇を抑えてくれるほか、コラーゲンの生成を促して血管を強くする働きもあるからです。しかしビタミンCは加熱に弱く、調理の段階で失われやすいという難点があります。

たとえば、ほうれんそうは3分ゆでるとビタミンCが半分以上損なわれてしまうといわれます。ところがじゃがいものビタミンCは糊化したでんぷんによって熱から守られるため、40分ゆでても全体の4分の1程度が損なわれるだけ。じやがいもは、ビタミンCを効率よく摂取できる優秀な野菜なのです。

カリウムなどのミネラルも豊富

またじゃがいもはカリウムも豊富で、別名を「大地のりんご」とも呼ばれるほどの含有量(100g中410mg)。カリウムは体内にたまった余分なナトリウムを排泄する働きがあるので、食塩過多による血圧の上昇を抑えるのに大変効果的です。ただし、腎炎を患っている場合、カリウム摂取を制限されることもあります。腎臓が悪い人は、主治医によく相談して、食べる量に注意しましょう。