木綿と絹で多彩な料理を楽しめる
豆腐は、血圧を下げる効果が高い大豆たんばくをたっぷり含んだ大豆加工品。大豆由来の栄養分を手軽に摂取できる、消化のよい食品です。しかも、豆腐は木綿ごしと絹ごしの2種類があり、みそ汁、鍋物、妙め物、サラダなど、料理法のバリエーションが豊富なのも魅力のひとつ。さまざまな料理で、毎日でも食卓にのぼらせたい食品です。
カルシウム、カリウムに富む木綿
さて、木綿と絹。どちらもそれなりの味わいを楽しませてくれますが、栄養的な優秀さでいえば、木綿のほうに軍配が上がります。というのも、木綿は加工の過程で「ゆ」と呼ばれる上澄み液を抜くため、全体的な栄養価が高くなるからです。
なかでも注目したいのが、カルシウムやカリウムなどのミネラルが豊富に含まれているという点です。カリウムとカルシウムは、食塩に含まれるナトリウムを排泄する働きがあり、高血圧の予防には欠かすことのできない栄養素。積極的にとることが望まれます。ちなみに、冷ややっこのように豆腐にかつお節をかけていただくと、かつお節に含まれるビタミンDがカルシウムの吸収を助けてくれます。しょうゆは少なめに、かつお節はたっぶりといただくのが理想的です。
きなこ、豆乳なども
納豆、豆腐以外に、きなこや豆乳なども高血圧の改善におすすめしたい大豆加工食品です。きなこは大豆をいって粉末にしたもので、血圧の上昇を防ぐダイズレシチン、不飽和脂肪酸の酸化を防いで動脈硬化を予防するダイズサポニンが豊富です。それに、カリウムやカルシウムの含有量にいたっては、豆腐のそれをはるかに上回っています。一方、豆乳は大豆たんばくを飲料として手軽に摂取できる優れもの。多少くせがありますが、シチューやスープ、鍋物の汁として用いれば、大豆臭も消えておいしくいただけます。