豊富なビタミンCが血圧を下げる「グレープフルーツ」

ビタミンCがたっぷり

りんごと並んで、高血圧予防におすすめしたい果物といえば、グレープフルーツです。グレープフルーツは、バナナほどではないものの、カリウムを豊富に含んでいることに加えて、ビタミンCが豊富なことも特筆すべき点です。
ビタミンCは、ストレスに対処するホルモンの材料となる成分で、ビタミンC が不足すると、ストレスによって血圧の上昇が引き起こされます。グレープフルーツ1個分には、l日の所要量を満たすほどのビタミンCが含まれています。ストレスをやっつける強い味方として、グレープフルーツのビタミンCを賢く利用しましょう。

動脈硬化に「シトラス・ペクチン」

グレープフルーツには、余分なコレステロールを排泄する水溶性食物繊維のペクチンも豊富です。しかも、グレープフルーツに含まれるペクチン=「シトラス・ペクチン」は、コレステロール値を下げる効果が強いことに加え、LDLコレステロールだけを減らして、HDLコレステロールは増やすという働きがあることもわかっています。
ペクチンは、果皮の下の白い部分や、袋についている白い筋の部分に多く含まれています。ですから、果肉だけすくいとって食べるのではなく、皮をむいて袋ごと食べるのがおすすめ。サラダなどに加えても、おいしくいただけます。

苦味成分やクエン酸も有効

このほか、グレープフルーツには独特の苦味成分のもととなるナリンギンという物質が含まれています。これは抗酸化作用をもつフラボノイドの一種で、脂質の酸化を抑えて動脈硬化の予防に役立ちます。また、グレープフルーツに含まれる酸味成分のクエン酸は、食欲増進や疲労回復を助けるばかりでなく、カルシウムの吸収を助ける働きもあります。カルシウムはカリウム同様、ナトリウムの排泄を促進してくれるミネラル。クエン酸によってより吸収されれば、高血圧の改善に役立ちます。